会社を退職するとなると必ず発生するのが、仕事の引継ぎです。
今まであなたがやっていた仕事を、次の担当者に分かりやすいように伝えます。
口頭で全ての事柄について説明するのは大変ですし、後任者も覚えきることができません。
そこで、後から何度でも見返すことのできる引き継ぎ書を作成することをお勧めします。
書面として残すことで、あなたがきちんと引継ぎをしたことの証拠にもなりますよ。
引継ぎをきちんと行わずに退職してしまうと、退職後も前の職場の方から問い合わせの電話がかかってきてしまうことになりかねません。
あなたが気持ちよく転職先の業務に取り組むためにも、しっかりと引継ぎを行ってから退職しましょう。
まずは、あなたの仕事の棚卸しから始めます。
転職活動をするにあたって既に棚卸しが済んでいると思いますが、その中で引き継ぐ必要のある仕事を再度確認しましょう。
まずはノートに箇条書きで、引き継ぐ仕事をリストアップしてください。
引き継ぐ仕事が把握できたら、次は引き継ぎのスケジュールを組みます。
転職における引き継ぎの期間は、1か月程度を見ておくとよいでしょう。
退職日までにきちんと引継ぎが終了するようにしなければなりませんが、後任者の方も通常業務を行いながらの引き継ぎとなります。
お互いに体調不良などで休む日もあるかもしれませんから、ある程度の余裕をもったスケジュールにしましょう。
引き継ぎ書を作成する際は、リストアップした内容を一つ一つ確認しながらやっていきましょう。
漏れのないようにしたいものですが、冗長にならず、簡潔にまとめられると後任者の方も助かると思います。
業務の内容、目的、手順、トラブルの際の対応方法などを記載していきます。
参考資料などがある場合は、その資料の保管場所などもあわせて記載しましょう。
引き継ぎ書が出来上がりましたらスケジュールに沿って、後任者の方に対面で引継ぎを行います。
この時、あなたの方から一方的に説明して終わりにするのではなく、「ここまでで分からない点はありましたか?」「何か質問はありませんか?」と、相手の反応を見ながら進めていきましょう。
資料と口頭で説明するだけでなく、実際に業務を行っているところを見てもらったり、一緒にやってみると分かりやすい内容であれば、そのようにしましょう。
あなたが初めて行った際に分かりにくいと感じたところ、不安を覚えたところを覚えていれば、重点的に確認していきましょう。
伝えて終わりではなく、後任者の方が理解してはじめて引継ぎが終了したと言えます。
仕事を引き継ぐときに注意したいポイントがいくつかあります。
まずは、業務の内容や手順だけでなく、なぜその業務をするのかという目的を説明しましょう。
仕事のやり方だけを教えても、その仕事の目的をはっきりさせておかないと、実際に後任者が一人でやってみるとうまくできないということになりかねません。
また、その業務が職場内でどのように関連付けられているのか、他の部署とどのように連携しているのか、つながりをしっかりと説明しましょう。
締め切りがある仕事については、締切日とその起算日を一覧表などにしておくと分かりやすいです。
取引先と関係のあるのもについては、誰にいつまでに報告するのか、または納品するのかをはっきりさせておきましょう。
引き継ぎ書が完成したら、一度上司に目を通してもらいましょう。
分かりにくい部分はないか、漏れはないかをチェックしてもらい、修正していきましょう。
未消化の有給休暇が残っている場合、退職前に消化したいと考えるのは当然ですね。
有給休暇は労働者の当然の権利ですから、退職前にたまった有給を消化することはもちろん可能です。
しかし、まずは仕事の引き継ぎを優先して進めて欲しいと私は考えています。
仕事の引き継ぎがスムーズに進んだ場合は、残っている有給休暇を取得してもいいと思いますが、あくまでも仕事の引き継ぎをしっかりやってからとなります。
引継ぎをまったく行わずに退職した場合、会社から損害賠償請求をされる可能性もあります。
今までお世話になった会社に迷惑をかけることなく、やるべきことはきっちりとやって気持ちよく退職しましょう。
退職までの期間が短かったり、仕事の内容によっては後任者がなかなか決まらない場合があります。
その場合でも、しっかり仕事の引き継ぎノートや資料などを準備して、最後まで決まらなかった場合は自分の上司に引き継いでもらいましょう。
仕事の引き継ぎはとても大事なことです。
今まであなたが取り組んできた仕事の証明にもなります。
転職先であなたが新しい仕事に取り組むとき、前任者が引き継ぎをしてくれることと思いますが、そこで引き継ぎの重要さを実感すると思います。
円満退社するためにも、最後までしっかりとやるべきことをやりましょう。
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